30.意外と知らないノンシリコンシャンプーのメリット・デメリット

シリコンシャンプーとノンシリコンシャンプー

ノンシリコンシャンプーという言葉を聞いた事がある人も多いのではないでしょうか？　数年前から各メーカーがテレビコマーシャルで放送してブームになりました。でも「ノンシリコンシャンプーって詳しく知らない」「何となく髪に良いシャンプーなんじゃないの？」「シリコンという成分が良くないんじゃない？」という方にノンシリコンシャンプーについて今更ですが、簡単にご紹介します。一般的なシャンプーに配合されているシリコンは、正式にはシリコーンと言い、シリコン（元素の1つであるケイ素）を化学的に合成処理したものです。ジメチコン、シクロメチコン、シロキなどの成分があり、髪の表面に張り付いてキューティクルを保護し、髪同士の摩擦や乾燥から髪を守り、指通りを滑らかにして枝毛や切れ毛を予防したり、ブローの熱や静電気、乾燥から守ってくれる役割があります。とろみのついた油みたいな成分なのですが、例えるならば、フライパンに油を入れずに炒め物をしたら、滑りも悪く食材も焦げ付きやすく良くないですよね。これと似ているのですが、ならとても良い成分だと思いますよね。しかしシリコンは髪には優しいけれど、髪本来を修復する効果はないのです。指通りは良いけれど、髪の表面にコーティングされているから髪の中に栄養を送り届けるのを邪魔してしまうというわけです。髪全体に重みを持たせる事から、広がりを抑えるのでしっとりして朝のセットは楽です。とても髪が傷んでいる人には良いかも知れません。しかしシリコンはずっと髪に張り付いているので、髪が多い人や根元がぺちゃんこの人、頭皮が敏感肌の人で痒くなったりする方には不向きと言えます。

ノンシリコンシャンプーのメリット

髪本来の美しさを見直そうという事で頭皮の刺激の少ないノンシリコンシャンプーが発売されたのです。従来のシャンプーと比べて泡立ちはさほど差はありませんが、シャンプーを洗い流した後、本当に不純物が取れた感じのキュッキュッという音がします。その後はいつも通り毛先を中心にトリートメントをしてドライヤーをしたら髪の根元からフワッとサラサラになります。余分な油が取れたんですね。ノンシリコンシャンプーは頭皮トラブルが少なくなるのが特徴で、十分な栄養が髪に行き渡り、ツヤとコシが生まれ髪の毛も太くなります。この素直なスッピン状態の髪に高級な栄養のあるトリートメントを使えば栄養が髪の芯まで届きますよね。さらに、ノンシリコンシャンプーは髪のコーティングがされていないので、薬などの浸透も早いと言われているそうです。そのため、パーマやカラーなどの液剤を使う人や育毛剤などを頻繁に使う人は早く効果が出るかも知れません。そして髪のボリュームが少ない人にもおすすめです。

ノンシリコンシャンプーのデメリット

ですが、ノンシリコンシャンプーにもデメリットもあります。髪にコーティングする効果はないので、アイロンやドライヤーの熱に弱くなります。髪本来の質が出るので指通りが悪く感じて、「あれ？　髪がキシキシのパサパサになった？」と思うかも知れません。ダメージが誤魔化せないという事です。ノンシリコンシャンプーを使う時は洗い流さないトリートメントで保護しても良いかも知れません。このようにそれぞれメリットとデメリットがあります。美容師さんに聞いてみましたが、必ずしもシリコンシャンプーが悪くてノンシリコンシャンプーが良いとは言い切れないと言っていました。シリコンが体に悪影響や毒性があると科学的には確認されていないのです。「髪にボリュームがない人やパーマをかけたい人、カラーをしたい人にはシリコンが薬剤の浸透の邪魔をしてかかりにくいのでノンシリコンシャンプーが向いている」、「髪が傷んでいて乾燥している人やボリュームを抑えたい人にはシリコンシャンプーが向いている」というように、良い悪いではなく、向き不向きで選んだら良いと思います。という事で、簡単に説明させていただきました。あなたに合ったシャンプーが見つかると良いですね。